墨彩リトグラフ

【冬林】

制作年:1990年
サイズ:380×580mm

墨と絵具を使用した石版画である。

モチーフは墨彩画と同様、山を遠景に置いた故郷の風景。前方には冬枯れの木立が描かれ、やや低めの山には雪が積もっている。そして空の色はこれからまた雪が降ってきそうな一面の灰色である。

安曇野に住む者なら一度は目にしたことのあるような光景であり、実際描かれてはいないが、林に続く原野にも雪は積もっていて、ざくざくと雪の中を歩いていく自分の足音が聞こえてきそうな作品である。

雪原が冬の空気に冷やされ、足元から冷気が上がり、雪にあらゆる音が吸収され、足音と息遣いだけが響く。想像力をかきたて、冬に出会う一場面、冬が感じさせる情感に、見る者をスっとワープさせるような力をもつ作品である。またスキーを楽しむ人にとっては、ワクワクさせられる作品かもしれない。


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