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市長あいさつ(平成27年6月定例会)

記事ID:0010769 更新日:2015年10月28日更新 印刷ページ表示

 お早うございます。本定例会の開会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
 平成27年市議会6月定例会を招集させていただきましたところ、議員各位のご出席を賜り誠にありがとうございます。
 さて、市制施行10周年の節目を迎える本年、新市誕生後、多くの皆さまの念願でありました新本庁舎が完成し、5月7日には議員各位のご臨席のもと、市民の皆さま方に見守られながら、新本庁舎の開庁式及びデジタル同報系防災行政無線の開局式を開催させていただきました。
 本日、木の温かみが感じられるこの新議場において、ご挨拶させていただきますことに、市長就任時からの、喫緊の課題であり、念願でありました新本庁舎建設につきましては、紆余曲折がありましたが、多くの市民の皆さま方や議会の皆さまのご理解のもと、完成を見ましたことは、感慨もひとしおであります。
 また、全職員に対し、「新本庁舎へ魂を入れるのは職員の使命であり、高い倫理観と使命感を持って市民サービスの更なる向上に励み、失墜した市政への信頼回復に努めるよう」訓示をさせていただきました。

 新本庁舎供用開始後3週間ほどが経過しましたが、1階東側ロビーに配置した総合案内には、「1階フロアーで全ての手続きが済む」、「広くなり課が沢山あって心配したが、総合案内があり安心した」、「どの課に行っても、迷っていたら職員が声をかけてくれる」といった好意的な声が、市民の皆さま方から寄せられております。
 
 これからも、市民の方々から、新本庁舎が完成して良かった、合併して良かったと実感いただけるよう、職員の行動指針のキャッチフレーズに掲げました、「お客様も私たちも、みんなが幸せになる接遇」を励行してまいります。

 また、障がい者の皆さまの就労支援の場として、東側玄関の総合案内の北側で営業を始めました「あったカフェ」の飲み物とおいしい食事は、大変好評をいただいております。
 議員各位を始め多くの市民の皆さまに、新本庁舎にお越しの際は、是非ご利用をお願い申し上げます。

 さて、安倍政権は、日経平均株価が15年ぶりに2万円台の大台を回復した実績や、経済成長率、企業業績、雇用等、多くの経済指標の改善は、一部ではアベノミックスの成果の表れだといわれていますが、一方、相変わらず多くの中小企業や家庭では景気回復の実感が乏しく、景気を底上げする消費刺激効果には繋がっておらず、「弱い内需」が日本経済の懸念材料との指摘もなされております。
 こうした中、政府は、急速に進む少子高齢化や大都市圏への人口集中による地方の閉塞感を打破し、将来にわたって活力ある日本社会を維持するため、地方創生戦略を打ち出しました。

 本市におきましても「市まち・ひと・しごと創生戦略本部」を設置し、最上位計画であります「総合計画」の関連施策との整合を図りながら、本年10月までの「地方版総合戦略」策定に向け、鋭意努力を重ねております。
 5月には「第2回市まち・ひと・しごと創生戦略本部会議」を開催し、4つの総合戦略基本目標の設定と現時点での取組の方向性などを確認しましたので、本定例会の総務委員会で詳細をご説明させていただく予定となっております。

 続いて、5月30日には、小笠原沖を震源とするマグニチュード8.1といわれる巨大地震、小笠原沖地震が発生し、翌31日には茨城県南部を震源とする地震が発生するなど、関東地方をたて続けに地震が襲っております。
 この地域でも、昨年の11月22日、糸魚川静岡構造線の一部である神城断層を震源とし、マグニチュード6.7規模の神城断層地震が発生しております。

 災害直後の緊張感や心構えを忘れることをいましめる言葉として「災害は忘れたころにやってくる」との言葉があります。
 その言葉の意味を、もう一度問い直し、昨今の地震は、災害への備えを市民一人ひとりが再確認しろとの戒めと捉えるとともに、市としましても、一層の災害に対する危機管理体制の強化と、災害に対する危機意識の高揚に努めてまいります。

 それでは、市政を取り巻く諸課題と併せ、本年度に取り組む5つの主要事業を中心に、若干触れさせていただきます。

 まず、新本庁舎開庁記念イベントについてであります。
当初、新本庁舎開庁記念イベントは、開庁後、直ぐに行う予定でおりましたが、5月23日から国際姉妹都市のオーストリア共和国クラムザッハの皆さま24名が本市に来訪されるのに合せ、新本庁舎開庁記念イベントを23日・24日に開催をいたしました。

 おかげさまで、市内外から多くの皆さまにご来場をいただき、市内の直売所や国内友好都市の方々による特産品の販売、そして、未来を担う子供たちの愛らしいキッズダンス、コーラスグループの皆さまによるステージパフォーマンス、クラムザッハの皆さまによる、チロル音楽の夕べ・市民交流コンサートなどをご堪能いただきました。

 クラムザッハ訪日団の皆さまは、ビレッジ安曇野でのバーベキューパーティーや、市及びクラムザッハ友好会主催の歓迎レセプション、豊科南中学校の英語授業の視察、本市や松本、諏訪地域の企業訪問や散策などを満喫され、27日の朝、本市を後にされました。

 特に今回、クラムザッハの青少年7名の皆さまには、文化交流の一環として、1泊ではありましたが、友好会の方々のご家庭でのホームステイを体験していただきました。
 市主催レセプション等で、議員各位には大変なご協力を賜り、この場をおかりして、改めて感謝を申し上げます。

主要事業1「活力あふれるまちづくり」

 次に、5つの主要事業の内の一つとして、「活力あふれるまちづくり」についてであります。
 
 市制施行10周年記念事業であります「プレミアム商品券」につきましては、プレミアム商品券を利用できる登録店等の実施体制も整い、市民の皆さま方には、6月3日発行の「広報あづみの」の折り込みチラシのはがきにより、購入申し込みをしていただく予定となっております。
 
 また、記念事業の一つであり、いよいよ1週間後に開催が迫りました「第1回信州安曇野ハーフマラソン」には、全国各地から5,732人の皆さまにエントリーをいただきました。
 
 多くのボランティアの皆さまや職員の支援体制も整いましたので、ランナーの皆さまには、田植えが終わり、新緑まばゆい安曇野の田園風景の中を、颯爽と駆け抜けていただき、心から満足いただける大会になるものと確信をいたしております。

 次に、「田園産業都市」を掲げる当市において、市内の61ヘクタールにも及ぶ荒廃農地の再生利用に向けたモデル的な取り組みとして、明科地区の地元農業委員や農業関係者で構成された「明科地域の農業を守る会」を中心に、国・県・市の補助を活用しながら、平成25年度から2年間に渡り、約3.4ヘクタールの荒廃農地を蘇らせるプロジェクトが進んでおります。
 去る、3月14日には、私も参加をさせていただき、再生農地の一部へワイン用のぶどうの苗、5,000本を植え付けました。

 3年から4年後の収穫が大変楽しみであり、「日本アルプスワインバレー構想」の主要産地のひとつとなり、この事業が地域の活性化の原動力となることを期待すると共に、今回の荒廃農地解消の取り組みが他の地域へ波及していくよう、情報提供はもとより、支援強化に努めてまいります。

主要事業2「健康長寿のまちづくり」

 二つ目は、健康長寿のまちづくりについてであります。

 平成27年から新規事業として、妊婦歯科健診が4月からスタートしました。市内在住の妊婦の皆さまを対象とした、市内の歯科医療機関において自己負担の無料化を実施しております。

 また、同じく新規事業として、後期高齢者の皆さまを対象とした「人間ドック・脳ドック受診費用助成事業」がスタートしました。この事業は、高齢者の皆さまの関心も非常に高く、昨年度から担当課へ問い合わせが多数寄せられておりました。5月31日現在、103件の申請があり、改めて事業へのニーズの高さを実感しております。
これからも、自らの健康は自らが守る意識の高揚に努めてまいります。

 さらに、生活困窮世帯の支援につきましては、「生活困窮者自立支援法」が本年4月1日から施行され、経済的に困窮する方が抱える様々な課題に対応し、状況に合わせた支援プランを作成すると共に、関係機関と連携しながら、自立へ向けた支援を行っております。

主要事業3「豊かな人を育むまちづくり」

 三つ目は、豊かな人を育むまちづくりについてであります。
 
 昨年度実施した、中学生海外ホームステイ交流派遣事業に参加した中学生12名による帰国報告会を、昨日、開催をいたしました。
 映像を活用した体験報告、代表生徒による作文の発表が行われ、将来の自分に対しての期待感など、様々な体験談を聞くことができ、実のある海外ホームステイ事業であったと感じております。

 次代を担う青少年に、より視野を広く持ち、国際感覚を高めるため、本年度は、参加者を2名増やし、募集定員を14名として計画を進めております。

 また、本年は、戦後70年の節目の年となります。市が、例年11月に開催しております「平和のつどい」事業につきまして、本年は、市制施行10周年記念事業の一環として、広島市長をお招きしての記念講演と、広島市が原爆による被爆樹木の一つとして選定をしております「アオギリ2世」の植樹の実施を予定しております。
 市の制定した「平和都市宣言」にあるように、身近な日常生活を通じ、平和の尊さ・命の大切さを市民の皆さまと共有してまいります。

 一方、安倍政権においては、集団的自衛権の行使を可能にすることを主な内容とする、安全保障法制の関連法案が閣議決定され、まさに、歴代内閣が戦後70年間にわたり堅持してきた、日本国憲法第9条の精神に立った「日本の平和外交政策」を、変質させかねない重大な問題が国会で議論され、国論を二分するような状況を踏まえ、是非、拙速に結論を求めるのではなく、慎重な審議が行われることを強く望むものであります。

 続いて、平成26年度末から実施に向け準備を進めてまいりました、農家民泊事業であります。
 現在、34戸の市内の農家から民泊の受け入れについてご理解、ご協力をいただき、5月27日を皮切りに10月まで8回の予定で、関東と関西地方からの中学生を約580名を受入れる計画で準備を進めております。

 1泊2日の農業体験をとおして、農家の方々との触れ合いや農業への理解を深めていただくとともに、本市へ「移住・定住したい」と感じていただけるきっかけとなるよう、取り組んで参りたいと思います。

 次に、老朽化が著しく移転建替えが急務となっていました明科南保育園につきましては、3月23日に同保育園建設検討委員会から、旧明科公民館跡地を建設候補地とする旨、報告をいただきました。
 市としましては、建設検討委員会の報告を尊重し、旧明科公民館跡地を建設用地として、新たな保育園建設に向け、一日も早く地域の要望に応えるため、準備に入りました。

主要事業4「環境を守り、安全・安心なまちづくり」

 四つ目は、環境を守り、安全・安心なまちづくりについてであります。

 現在、市では、防犯灯のLED化を進めており、昨年度は、老朽化が進んだ堀金地区の905基の更新工事を完了いたしました。

 本年度は、三郷地区の1,326基と、明科地区の844基の更新工事を完了する予定となっております。順次LED化を推進することで、環境負荷の低減と経費削減を図るとともに、防犯上の適正な明るさを確保することで、安全で安心な地域づくりを目指してまいります。

 次に、安曇野市環境基本計画の具体的な実行計画として、「市里山再生計画」をこの3月にまとめました。
 当該計画は、

  • 多種多様な環境から成り立つ里山
  • 多くの人々が資源として利用する里山
  • 災害の少ない安全な暮らしをもたらす里山

の3点を未来像として、里山資源の利用促進、里山での活動推進、松枯れ・鳥獣被害の減少に向けて、平成27年度より具体的な取り組みを始めております。

 続いて、都市基盤整備についてであります。
 道路整備につきましては、豊科地域の本村と堀金地域の中堀地籍で整備を進めてまいりました「ラウンドアバウト 本村「円」交差点が完成、4月15日から供用開始し、利用者の皆さまが円形交差点を安全に利用できるよう、朝の通勤時間帯に街頭啓発活動を実施しております。

 次に、平成24年度から4か年計画で事業を進めてまいりました、三郷地域の水道水源転換事業は、野沢水源ポンプ場、室町調整池の建設及び豊科真々部配水場から野沢水源ポンプ場までの送水管工事が順調に進んだことから、本年4月17日に通水式を行い、三郷地域の全ての水道水を地下水に転換いたしました。

 今年度は、昨年11月22日に発生した長野県神城断層地震により、真々部配水場の井戸水に濁りが発生したことから、濁りを除去するろ過装置の設置工事などを行い、事業を完成させる予定でおります。今後も、市民の皆さまに、安全で安心して飲んでいただける水道水の、安定供給に努めてまいります。

 なお、8月28日・29日には、全国名水サミットを当市において開催いたします。水の大切さや尊さを再認識していただくチャンスととらえ、議会の皆さまをはじめ大勢の方々にご参加をお願いいたします。

主要事業5「協働によるまちづくりと行政サービスの向上」

 五つ目は、協働によるまちづくりと行政サービスの向上についてであります。

 協働のまちづくりを進めるため、市民の皆さまや市議会及び市の役割と責務、また、三者の関係を明文化する、仮称「自治基本条例」の制定に向けた取り組みを進めております。

この条例は市民の皆さま方が主体的に関わっていただくプロセスを重視し、1月から6月まで市民ワークショップを月1回のペースで開催しております。既に5回が終了し、現在検討結果のまとめに入っております。

なお、住民投票のあり方については、大阪都構想を問う住民投票に見られるように、民意を二分するような問題は、議会制民主主義のもと、極めて慎重に対処すべきであるととらえております。

 また、昨年度から取り組んでおります「光城山1000人SAKURAプロジェクト」は2年目を迎え、11月に予定しております桜の植樹に向け、準備を進めております。植樹には、議会の皆さまをはじめ、大勢の皆様のご協力と参加をお願いいたします。

 続いて、支所整備についてであります。
 穂高支所は、5月11日に、仮施設で支所業務を開始し、今後、解体工事、埋蔵文化財調査を経て、今年度中に建替えの工事の着手を予定しております。

 三郷支所は、7月1日から三郷公民館を閉館して耐震補強及び増改築の工事を実施し、また、堀金支所は、9月から支所・公民館・図書館等を備えた複合施設として改修工事を行う予定となっております。

なお、支所・別館改修実施設計業務につきましては、公共工事設計労務単価改定に伴い業務内容の見直しが生じたため年度内で完了できず、本年度へ繰越しております。

 豊科支所につきましては、平成27年度に解体設計や駐車場の設計を完了し、平成28年度中に解体する予定です。

 現在、市の公共施設のあり方を抜本的に見直し、効率的な行財政運営の実現に向け「再配置計画」の策定を進めております。新本庁舎完成に伴い、行財政のスリム化を早急に実施する必要があることから、支所の縮小や複合施設化を進める一方、借用していた県安曇野庁舎は、5月末までに退去を完了し、旧本庁舎については、既に解体工事を発注し、本年7月末日までに終了させる予定となっております。

 以上、市政における当面の課題等を報告させていただきましたが、今定例会の付議案件は8件で、条例の一部改正が4件、補正予算関係が2件、市道の認定が1件、地区土地利用計画が1件でございます。
 慎重・審議の上、ご承認を賜りますようお願い申し上げまして、本定例会の開会のご挨拶とさせていただきます。
 
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