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市長あいさつ(令和3年9月定例会)

記事ID:0081812 更新日:2021年8月24日更新 印刷ページ表示

 皆さま、おはようございます。
 本定例会の開会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
 本日、令和3年安曇野市議会 9月定例会を招集させていただきましたところ、議員各位におかれましては、ご出席を賜り、ありがとうございます。

 まず、先日、8月13日から15日にかけての豪雨につきましては、市内5か所に避難所を開設するなど大きな被害が心配されました。とりわけ明科地区は犀川の氾濫や山間地の土砂災害発生の危険が迫り14日の昼前には明科地区の一部に避難指示を発令し、さらに夕方(午後5時3分)には緊急安全確保命令を発令しました。

 15日、洪水警報解除を受け、午後6時には警戒レベルを5から4の避難指示に引き下げ、豊科、三郷、堀金の避難所を閉鎖、 16日午前10時には警戒レベルを3の高齢者避難に再度引き下げたうえで、市民の皆さんに安全な場所での避難をお願いしておりました。
 その後、18日午前9時に明科地域に発令した警戒レベル3を解除し、明科と穂高の避難所を閉鎖いたしました。

 8月23日現在の被害状況ですが、県道関係では塩尻鍋割穂高線と、槍ヶ岳矢村線(通称中房線)が法面崩落などのため一時的に通行止めになりましたが、現在は全て復旧しています。

 林道の一部でも被害があり、現在、林道長峰線から林道城山線には通り抜けができず、また、林道城山線は光城山山頂までは通行可能ですが、林道長峰線と林道天平線へは通り抜けができません。
 御宝田遊水地と犀川白鳥湖でも、川の増水によって冠水し、のり面や道路が削られるなどの被害があり、白鳥湖では国土交通省千曲川河川事務所により崩れた堤防を保護する応急処置がとられております。

 なお、災害対応等の財政出動については、現在、財政課において、庁内各部に確認中です。 

 

 それでは、最近の市の状況等について、ご報告します。

 最初に、松本大学・松本大学松商短期大学部との包括連携について、報告させていただきます。

 松本大学からは、これまでも「自治基本条例の制定」など市の基本的な方針の決定において、専門的な知見から多数のアドバイスをいただくなど、多岐にわたってご協力をいただいてまいりました。

 この度、さらなる地域社会の発展、官学連携の強化に向け、複数の分野にわたって連携することを目的として、包括連携協定を締結いたします。
 調印式は松本大学・松本大学松商短期大学部の菅谷 昭(すげのや あきら)学長に出席いただき、8月26日(木曜日)に市役所大会議室で協定締結を行う予定です。

 

 続いて、新型コロナウイルス感染症の状況と関連事業についてであります。

 全国的に感染力の強いデルタ株による感染拡大が急速に進んでおり、長野県内でも7月第4週以降、第5波による急激な感染拡大の傾向となっております。
 長野県は、8月5日に松本圏域に対して感染警戒レベル4・特別警報1を発出し、その後、8月11日には、安曇野市、松本市、塩尻市の感染警戒レベルを5に引き上げ、特別警報2を発出しました。
 新規陽性者の年齢構成は、20 代から50代までが多く、重症化リスクが高い傾向があるとされる高齢者は低い割合となっています。

 一方、療養者数が急増し、医療に大きな負荷がかかりつつあるなか、このまま新規陽性者数が急増し続けると救える命が救えなくなる事態になりかねません。
  県は危機的局面を乗り越えるために、8月20日付で全県に医療非常事態を宣言し、合わせて全県に新型コロナウイルス特別警報2を発出しました。
 また、8月22日時点での県内の確保病床使用率は、53.3%で、これは政府の対策分科会が示す、感染状況の指標でも爆発的感染拡大に相当するものです。

 一人ひとりの行動が、感染予防の鍵を握っていることを今一度認識していただき、ご自身や大切な人の命を守るための最善の行動をとっていただくようお願いします。

 県内での感染拡大が続く中、市では8月10日(火曜日)に新型コロナウイルス感染症対策 本部会議を招集し、松本圏域の感染状況の確認と市の施設の利用について討議し、統一的な対応を取る方針を確認しました。翌11日には関係の部局等による連絡会議で施設利用の方針を協議し、8月12日開催の連絡会議において各施設の対応を決定いたしました。

 この結果、8月13日から感染警戒レベル5が継続される期間は、交流学習センター、公民館等は、新規利用の自粛をお願いすることとし、社会体育施設、学校体育施設は新規予約の受付を停止しました。また、市の図書館については貸出・返却のみとして開館いたします。
 いずれの施設も感染防止策を講じたうえで利用いただくものとしておりますが、詳しくは市のホームページ等でご確認いただくようお願いしています。

 また、市主催のイベント、行事、会議については、感染防止策を講じたうえで、実施、開催しますが、感染リスクのおそれが考えられる場合は、規模の縮小、延期又は中止の対応をさせていただきます。

 市民の皆さんにはご不便をおかけしますが、感染拡大防止のためやむを得ない対応ですので、ご理解いただきますようお願いいたします。

 

次に、ワクチン接種についてですが、現在、安曇野市医師会をはじめ関係の方々のご協力をいただきながら、概ね順調に進められております。
 65歳以上の方への接種につきましては、8月19日時点で、1回目の完了者が93.3%、2回目の完了者が89.4%となっております。

 現在、64歳以下で基礎疾患のある方や、早期接種の対象となります小中学校教職員等学校及び児童クラブ従事者、保育関係、通所系の介護・福祉・障がい者サービス事業者の接種を進めておりますが、8月16日からは64歳以下の方の予約受付を開始し、年代ごとに順次進めております。

 現在、県から示されている計画では、県全体として希望する方が11月末までに接種を完了できるようワクチンを供給するということですので、市としてもこの目標に向けてしっかりと取り組んでまいります。
 しかし、2回のワクチン接種が済んだ方でも感染が確認されておりますので、市民の皆様には、引き続き、咳エチケットや手洗い、日々の健康管理など、改めて通常の感染対策に務めていただくようお願いいたします。

 

次に、感染状況の長期化に伴い、特例貸付を上限まで利用した世帯に対して、就労による自立を図るための支援金である「新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金」の受付を、7月1日より開始しました。
 現在、提出のあった申請については、支給条件の確認を行い、支給決定になったものから順次支給しております。
 支援金は世帯単位で、支給期間の3ヶ月間支給されることになっており、支給額は単身世帯で、月6万円、2人世帯で月8万円、3人以上の世帯で、月10万円となっております。
 8月23日現在で44件の申請がありました。
 なお、申請受付は、当初8月末までとなっておりましたが、11月末までに延長となりました。

 中小事業者の資金繰りを支援するため、令和2年4月から取り組んでいます「新型コロナウイルス対策特別資金」については、昨年4月からこれまでの申込件数は787件、あっせん額は93億2,116万円です。
 また、新型コロナウイルス感染症の第3波による、国の緊急事態宣言や県の松本地域警戒レベル4の指定により大きな影響を受けた飲食店等への応援策として、本年1月及び2月の売り上げが前年比較で一定以上減少した飲食店等の皆様に「飲食店等応援給付金」を6月末まで受け付け支給しました。給付件数は360件、給付額は7,935万円となりました。

 同じ時期に飲食店や宿泊事業者との取引額が著しく低下した事業者の皆さんに「納入業者応援給付金」を支給しました。給付件数は38件、給付額は760万円となりました。

 更に、市内で宿泊施設や山小屋を経営される皆様へ、今年の1月と2月の売上と前年との減少割合に応じて、宿泊施設応援給付金を支給しました。給付施設は52施設、給付額は2,273万5千円となっております。

 なお、市では、現在、レベル5になったことに伴う県の交付金を活用した支援策も検討中であり、追加補正予算の提出も視野に入れております。

 

 続いて、令和3年度一般会計予算に関わる重点化施策の事業について、これまでの取組と合わせ報告させていただきます。

 まず、ファインビュー室山及びほりでーゆから四季の郷 の経営移譲先となる民間事業者の公募開始についてです。現在は、いずれの施設も第三セクターが指定管理者となって管理運営しておりますが、市が保有する株式の一部を民間事業者に譲渡し、実質的な経営権を民間に移譲することといたしました。
 この基本計画については、市民説明会、区長会、また全戸回覧等で、地域の皆様に親しまれた施設を存続させるための市の方策であることを丁寧に説明させていただきました。
 公募期間は7月30日から12月10日までとなります。

 今回の公募は、事業者を広く募集し、その応募者のうちから優れた経営能力等を備える事業者を選定することを目的とするものであります。
 新たな経営者として、地域に根差しつつ、経営基盤の強化を託せる民間事業者に応募していただくことを期待しております。

 

 次に、穂高北部児童館については、去る7月30日(金曜日)に建設工事起工式を行いました。
 7月末に造成工事が完了し、8月から建設工事に着手しております。来年3月の竣工を目指して進めており、4月より供用開始する予定であります。

 この施設は児童館と放課後児童クラブ2つの機能を併せ持つ施設となっており、放課後児童クラブにつきましては、穂高北小学校内にあります児童クラブ室との併用により小学6年生までの受入れが可能となります。また、堀金児童クラブでも令和4年度より小学6年生までの受入れを予定しております。

 

 観光イベント事業は、本年も従来どおりの内容で実施できるものは少ないですが、毎年イベントを楽しみにしている皆さんや、全国の安曇野ファンの気持ちを次年度以降につないでいけるよう、田んぼアートなど各実行委員会で「いまできること」を模索し情報を発信しています。

 次に、安曇野ブランド発信の強化としては、天蚕振興及び観光プロモーション事業として、外国人向け商品・体験プログラム開発等企画支援事業を実施しています。この事業は、本年が初回となり、観光資源である「穂高天蚕糸」を国内外のより多くの方々に認知してもらうため、天蚕に興味のある若い世代との交流事業及び天蚕の新たな商品化につながるビジネスプランを企画し、天蚕の商品開発の道筋をつけるとともに、ブランド力向上をめざしています。
 この一環として、8月3日から6日まで、県外のアパレルデザイン専攻の学生10人が安曇野市を訪れました。天蚕の理解を深める体験活動や自然、文化を肌で感じることで、新たな発想による天蚕糸の商品化の企画を楽しみにしています。

 また、「一緒につくろう・まもろう 北アルプスパノラマ銀座100年プロジェクト」と題し、持続可能な山岳環境の保全のため募集しておりますクラウドファンディングですが、おかげさまで8月23日現在、全国424人の方から目標額の500万円を上回る540万1,000円のご寄付をいただいております。
 いただいた寄付金は、燕岳キャンプ場の公衆トイレの改築に活用させていただき、多くの登山ファンに愛される環境づくりを進めてまいります。

 

 新総合体育館建設事業につきましては、第3回目の現場見学会を、8月22日(日曜日)に開催し、約40人の市民の方に見学していただきました。
 工事は新型コロナの影響を受けず、計画を前倒し順調に進んでいることから、10月8日(金曜日)に安曇野市総合体育館・Ancアリーナの「竣工式」を開催させていただくことといたしました。

 総合体育館は、スポーツ振興や市民交流の拠点となるばかりではなく、大規模な災害が発生した場合には、指定避難所や緊急支援物資の集積場所となり、安曇野市の新たな「地域防災拠点」となるものであります。
 今後、この総合体育館が市民の皆さんをはじめ大勢の皆さんにご利用いただき、親しんでいただけることを期待しております。

 

 「自転車を活用したまちづくり」の取組みでは、安全性を確保しつつ、地形を生かした魅力的なコースとするため、マウンテンバイクの元オリンピック選手である小林可奈子さんに、コース監修や整備プロデュースを依頼し、8月から整備工事に着手いたしました。クロスカントリー、ダウンヒルの両コースとも、年内の完成の予定です。
 併せて、来年度の供用開始に向け、初心者から上級者まで、多くの市民や愛好者の方に楽しんでいただけるよう管理運営方法を検討しております。

 

 続いて、他の施策についてでありますが、今回、進捗のあった事業の報告をさせていただきます。

 最初に、昨年、12月議会最終日にもお伝えさせていただきました「自治体デジタルトランスフォーメーション」への取組みですが、7月7日には、国から「手順書」が公表され、重点取り組み事項の詳細なスケジュールも示されました。

 「情報システムの標準化・共通化」の実施最終年度が令和7年度末、また、「行政手続きのオンライン化」にいたっては、令和4年度末までに準備を整える必要があります。
 この作業には、「全職員の共通理解」と、「実践意識の醸成」が必要であり、副市長を本部長とした「安曇野市デジタルトランスフォーメーション推進本部」を設置し、全庁における横断的な連携を図る体制により、取組みを推進することといたしました。

 

 次に、交通政策の充実では、市バスの定時定路線の運行内容の見直しを行い、7月5日から運行を開始しています。

 穂高駅・明科駅路線については、新たに「明科高校東」バス停を設置し、また、ニーズの多かった午後4時台の便などを新設して、穂高商業高校・明科高校に通う皆さんの利便性を向上させました。
 また、豊科駅・田沢駅路線については、ニーズの多かった午後4時台の便などの増設を始め、豊科高校・南安曇農業高校近くに、新たに「豊科中央公園西」バス停を設置し、田沢駅方面から通う生徒さんが利用しやすくなるようにいたしました。
 特に雨の日などには、自転車で通勤通学されている方にもご利用いただき、高校生に限らず多くの皆さんの足となることを期待しております。

 

 次に、安曇野市農業水利施設個別施設計画についてです。

 農業水利施設である水路、水門、頭首工は、本市の営農に不可欠なインフラでありますが、これらは昭和・平成年代に造成されており、老朽化による機能低下が懸念されております。
 このため、将来における安定的な機能発揮を図るため、より効率的な水利施設の補修と更新が必要になってきており、令和元年度から2年度において、土地改良区が管理する施設以外の水利施設について、劣化状況等の調査を行ってまいりました。
 この調査による健全度ランクにより、個別施設計画を策定し、更新が必要な施設から、順次、補助事業を活用し、施設の安定的な機能発揮を図ってまいります。

 

 学校教育の充実では、本年3月に開催した総合教育会議で協議をしました安曇野市立小中学校の将来構想について、7月21日から8月20日までパブリックコメントを実施し、あわせて8月11日、12日に市民説明会を開催しました。子どもの学びの充実や安心・安全な学校生活を願う多岐にわたるご意見やご提言等を考慮し、年度内に将来構想を策定してまいります。

 

 続いて平和学習の中学校巡回についてです。これまで市と教育委員会では、市民団体の皆さんとともに、毎年、終戦日前後に、広島・長崎原爆パネル展を開催してまいりましたが、この資料を市内の学校へも巡回展示して、平和学習に役立てたらどうかとの意見があがり、今年度から新たな事業としてスタートいたしました。
 6月後半から、市内3中学で、「ヒロシマ・ナガサキ原爆写真パネル」等の他、豊科郷土博物館が作成した「安曇野の戦争遺跡 有明演習場資料」を展示しました。生徒たちは、安曇野にも松本連隊の演習地があったことなど身近な所で戦争があったことを実感したようでした。
 来年度以降も、平和学習へ役立ててもらえるよう引き続き、実施してまいりたいと考えます。

 以上、市の各事業への取組状況を報告させていただきました。

 

 さて、本定例会に付議を予定している案件は、報告事項7件、議案は条例関係5件、補正予算7件、決算の認定13件、その他市道の廃止等2件の、合計34件です。

 一般会計補正予算(第4号)につきましては、11億9,700万円を増額し、歳入歳出予算の総額をそれぞれ431億9,000万円とするものです。
 主な内容は、普通交付税の交付額決定による増額や、決算に伴う財政調整基金への余剰金の積立、また、ふるさと寄附の増額見込みに伴う返礼品増や三郷西部認定こども園建設事業で使用する市有林の伐採等による増額です。

 一方、新型コロナウイルス感染症対策に係る主な補正内容としましては、外来・検査センターの設置期間延長に伴うものやワクチン接種に係るコールセンターの人員増など接種体制を確保する経費の増額に対応し、また、アフターコロナを見据え、コロナ対策認証店舗の情報発信の支援など市内産業等の販売促進経費と、信州松本空港の神戸線副便化に伴う「地域応援クーポン券」等の発行経費を増額いたしました。

 次に、令和2年度一般会計の歳入歳出決算状況については、歳入決算額は562億9,118万円、歳出決算額は554億883万円で、令和3年度への繰越財源を控除した実質収支額は8億2,012万円、一般会計と10の特別会計を含めた実質収支額の総額は、10億7,458万円で、全ての会計において黒字決算となりました。

 全会計を合計した地方債残高については、合併時には957億円余りありましたが、縮減に努めた結果、現在は737億円余りとなっております。
 また、財政健全化判断比率である、将来負担比率については、私の市長就任時には61.2%でしたが、以降、ほぼ毎年度減少し、令和2年度では4.2%まで改善しております。このことからも、健全な財政運営が堅持できているものと捉えております。

 

以上、よろしくご審議いただきますようお願いいたします。

 

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