井口 香山|安曇野ゆかりの先人たち
記事ID:0052105 印刷用ページを表示する 掲載日:2025年1月27日更新
井口 香山
いぐち こうざん
山の絵を多く残した画家。藤森寿平(桂谷)の影響を受ける。画室を「常念山房・常念画房」と称した。
生年月日 | 1877年(明治10) |
---|---|
没年月日 | 1951年(昭和26) |
関連地域 | 豊科下鳥羽 |
職業・肩書 | 南宗画家 |
活躍年 | 大正時代 |
ゆかりの分野 | 文化(芸術) |
経歴
豊科下鳥羽に生まれました。生来絵を好み、藤森桂谷について南宗画法を学びました。京都から来遊した村田香谷に師事して、号を香山と称し、その後、児玉果亭に入門して研さんを積みました。1901年(明治34)、図画専任教員に選ばれ、神林・梓・豊科・和田の各小学校で10数年教えました。後に上京して、橋本雅邦に学んで近代絵画の道に進もうとし、横山大観から日本美術院への入会を勧められましたが、詩文と絵画一体の南宗画を忘れがたく、姫島竹外・松林桂月に師事し、詩文は安田泰堂・浜青州に学びました。藤森寿平(桂谷)の影響を受け、南宗画家であっても実景をもとに描き、山の絵を多く残しました。大正から昭和戦前にかけて、皇族のご来遊に際し、登山に随行し、信濃の山々を描いた作品を献上しました。
略歴譜
1877年(明治10) | 豊科下鳥羽に生まれる。 |
---|---|
生来絵を好み、藤森桂谷について南宗画法を学ぶ。 | |
京都から来遊した村田香谷に師事して、号を香山と称し、その後、児玉果亭に入門して研さんを積む。 | |
1901年(明治34) | 図画専任教員に選ばれ、神林・梓・豊科・和田の各小学校で10数年教鞭をとる。 |
上京して橋本雅邦に学んで近代絵画の道に進もうとし、横山大観から日本美術院への入会を勧められる。 | |
詩文と絵画一体の南宗画を忘れがたく、姫島竹外・松林桂月に師事し、詩文は安田泰堂・浜青州の薫陶を受ける。 | |
藤森寿平(桂谷)の影響を受け、南宗画家であっても実景をもとに描き、山の絵を多く残す。 | |
大正から昭和戦前にかけて、皇族のご来遊に際し、登山に随行し、信濃の山々を描いた作品を献上する。 | |
単身槍ヶ岳登山、写生をする。山を愛した香山は、画室を「常念山房・常念画房」と書き残している。 | |
1951年(昭和26) | 死去。 |
参考文献
豊科町誌 | 豊科町誌編纂会/編 | 安曇野市図書館 |
---|---|---|
安曇野の美術 | 丸山楽雲/編 | 安曇野市図書館 |
写真:画家 井口香山 | 上條 須美子/著 | 安曇野市図書館 |