千国 安之輔|安曇野ゆかりの先人たち
記事ID:0052225 印刷用ページを表示する 掲載日:2025年1月27日更新
千国 安之輔
ちくに やすのすけ
日本国内で確認された蜘蛛のほとんどを収録した『写真・日本クモ類大図鑑』出版。蜘蛛学者。
生年月日 | 1911年(明治44) |
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没年月日 | 2005年(平成17)3月10日 |
関連地域 | 豊科(成相。生れは三郷楡。) |
職業・肩書 | 蜘蛛類学者・昆虫類学者・教育功労者 |
活躍年 | 昭和時代 |
ゆかりの分野 | 文化(学術思想) |
経歴
三郷楡に生れました。1931年(昭和6)に教師となり、県下の小・中学校の教諭・校長を歴任し、在職時から昆虫類・蜘蛛(クモ)類の生態研究を行い、発表しました。また、教科書調査研究・編集の専任委員や編集長等を勤めました。教師を退職後、蜘蛛の研究に専念し、日本昆虫学会会員・日本(旧・東亜)蜘蛛学会会員、また評議員を務めました。50年前のクモの研究、撮影写真5万枚の成果をもとに、1989年(平成1)には、変色しない方法で蜘蛛を撮影して、日本国内で確認された蜘蛛のほとんどについて20年の歳月をかけて集録した『写真・日本クモ類大図鑑』を出版しました。また、『オトシブミ』(1978年偕成社、サンケイ児童出版文化大賞)など、15冊の昆虫類の著書を残しました。
略歴譜
1911年(明治44) | 三郷楡に生れる。 |
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1931(昭和6)から 1936年(昭和11) |
木曽教育会生物調査委員として御嶽・駒ケ岳・滑川の生物調査に当る。 |
1936(昭和11)から 1941年(昭和16) |
南安曇教育会生物調査委員としてアルプスの昆虫類・クモ類の調査に当る。 |
1936(昭和11)から 1941年(昭和16) |
『日本アルプス山系の蜘蛛』を著述する。 |
1946(昭和21)から 1951年(昭和26) |
「理科カリキュラム」(文部省実験学校)を共述する。 |
1950(昭和25)から 1951年(昭和26) |
文部省科学研究助成で、『昆虫類・クモ類の生態研究』を発表する。 |
1951(昭和26)から 1955年(昭和30) |
信濃教育会教育研究所員を勤める。 |
1951(昭和26)から 1955年(昭和30) |
文部省学習指導書理科編の編集委員を勤める。 |
1955(昭和30)から 1959年(昭和34) |
南安曇郡誌自然篇編集委員を勤める。 |
1989年(平成1) | 20年の歳月をかけて集録した『写真・日本クモ類大図鑑』を出版する。 |
2005年(平成17)3月10日 | 亡くなる。 |
2017年(平成29) | ご遺族の寄付により「ちくに生きものみらい基金」が設立される。 |
参考文献
写真・日本クモ類大図鑑 | 千国安之輔/著 | 安曇野市立図書館 |
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昆虫の生態写真集 | 千国安之輔/著 | 安曇野市立図書館 |
クモの親と子 | 千国安之輔/著 | 安曇野市立図書館 |
オトシブミ | 千国安之輔/著 | 安曇野市立図書館 |