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うまくいかない悔しさが 挑戦を続ける原動力

記事ID:0119907 更新日:2024年8月22日更新 印刷用ページを表示する

こだわり野菜を食卓に届ける14歳の生産者

自分で育てた野菜を地域の直売所へ出荷している飯沼永遠さん。中学生ながら、生産者として野菜作りに取り組む飯沼さんに話を聞きました。​

飯沼永遠さん 野菜

飯沼永遠さん

安曇野で生まれ育った穂高西中学校2年生。専業農家の家族3世代で野菜や米、花卉栽培に取り組む。好きな自家製野菜の料理は、ナガイモのステーキとジャガイモの卵とじ。

野菜作りは生活の一部

​​家の畑で野菜作りを手伝い始めたのは、小学1年生の頃です。手伝い始めて間もなくホウレンソウを植えましたが、うまく育ちませんでした。悔しさから再び挑戦し、今度は収穫に成功。今思えば、この悔しさが野菜作りを続けるきっかけとなったのかもしれません。
手伝いを始めた1年後には、育てた野菜を父の名前で直売所に出荷しました。周囲の勧めもあり、小学4年生の時にJAあづみの正組合員に。それからは、自分の名前で野菜を出荷するようになりました。
自分が管理を任されている畑では、季節に応じた野菜を年間約20品種育てています。育てる野菜は自分で決め、機械が必要な作業以外は自分で行います。収穫が落ち着く冬も春野菜の種まきが始まるので、1年中、野菜のことで頭がいっぱいです。​

​​農作業をする飯沼さん 野菜を販売する飯沼親子      

日々学び、試行錯誤

​​野菜作りは自然が相手。強い雨で実が落ちてしまったり暑さで枯れてしまったり、思い通りにいかないこともしばしばあります。同じ場所に同じ野菜を育て続けると、連作障害を引き起こすため、植える順番や位置には気を配ります。このようにうまくいかない原因を考えることも一つの楽しみです。
今一番困っているのは、サルの被害。4・5年前から畑に現れるようになりました。植えていたジャガイモはすべて抜かれ、レタスは踏まれて爪の跡が付き、出荷できないこともありました。サルが入った畑は、耕す作業からやり直しです。何より、出荷できたはずの野菜が出荷できないことが残念でたまりません。最初はネットをかけて防いでいましたが、破られてしまうため現在は電気柵を設置するなど工夫して対策しています。サルの好物であるトウモロコシは、思い切って作らないことにしました。今は被害を抑えられていますが、気は抜けません。

おいしさを届ける生産者に

収穫した後も最後まで丁寧に作業することを心掛けています。特に、出荷するための袋詰めは腕の見せどころ。せっかく良いものができても、野菜と袋のサイズが合っていなかったり詰め方が雑になっていたりすると手に取ってもらいにくくなるからです。買ってくれる人の気持ちに立って、家族で意見を出し合い、売り方を考えることも楽しい時間になっています。これからも新しいことに挑戦しながら、野菜作りに取り組んでいきたいです。

<Memo>

●市内のサルによる農業被害
​​ニホンザルが人の暮らす里地に出没し、農作物を荒らす被害が西山山麓地域を中心に増加している。
安曇野へ移住サイトへリンク<外部リンク>

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