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人生の初めの一歩を踏み出す 多様な体験と出会い
子連れで安心して利用できる コワーキングスペース
本年6月にオープンした子連れで利用できるコワーキングスペース「ライフホップ」。キャリアコンサルタントの資格を生かし学生から大人までキャリア相談に応じる鈴木翔子さんに話を聞きました。
鈴木翔子さん
東京都出身。大学で地方創生などを学び地方の魅力に引かれ安曇野へIターン。本年6月にコワーキングスペース「ライフホップ」をオープン。キャリアコンサルタント、総合旅行業取扱管理者。
海外生活で変わった価値観
20代のころは大企業で生涯現役でバリバリ働くことが夢でしたが、結婚して第1子の妊娠中に転機が訪れました。夫のフィリピン赴任が決まり初めての育児を1人ですることに。次第に夫との子育てに対する溝に悩むようになり、会社を退職し渡航することを決めました。渡航直後は、会社員でも何者でもない自分に絶望し目標を見失っていました。しかし、現地の子育てサークルで同じ境遇の人と気持ちを共有したり、座談会を開くなどして多くの人と出会い、チャレンジしているうちに「いろいろな働き方や生き方があって、どれを選んでもいい。価値観は1つじゃない」と気付かされました。
帰国後は、この気持ちを大切にしながらいくつかの企業でフリーランスとして働きました。スキルを身につけながら新たな環境で新たなものを生み出す楽しみを体感しているうちに「会社員でなくても自分で好きな仕事ができる」という価値観に変わってきました。
体験と出会いから踏み出す一歩
フリーランス時代にコワーキングスペースの必要性を感じたことと、かつての私のように育児と仕事の両立に悩む人が相談できる出会いの場を作りたいと思うようになり「ライフホップ」をオープンしました。
フィリピンで経験したように利用者同士が、多様な体験や出会いを通じて「自分の人生を選ぶ一歩を踏み出す」場所になればと願いながら運営しています。また、帰国後に取得したキャリアコンサルタントの資格を生かして、起業を考える人や出産や退職でキャリアに悩む人のためにセミナーや座談会も行っています。コワーキングとセミナーを組み合わせ、やりたいことの発見や収入アップのサポートになればと思っています。
現在は、親子で安曇野を楽しんでもらえるワーケーション体験にも取り組んでいます。首都圏に住む人が、安曇野の暮らしを体験しながら、安曇野に住む人とそれぞれの良さや違いを感じ、混ざりあうことで新たな芽を生む。その交流により人と人のイノベーション(技術革新)につながり、それがやがて新たな力や産業となり、安曇野が盛り上がっていく。これが私の最終目標でもあります。今後もこの思いと価値観を大切にイベントやセミナーなどを充実させ 「ライフホップ」から一歩を踏み出すサポートをしていきたいと思います。
<MEMO>
●コワーキングスペース
CO(共に)+WORKING(働く)の意味。場所の縛りがない環境で働く人たちのワークスタイル。
●ライフホップ
時間:平日午前9時から午後5時
場所:豊科4727-3牛越ビル2階F