ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 分類でさがす > 市政情報 > 市の紹介 > 市長の部屋 > 市長の部屋 > 市長あいさつ(平成30年6月定例会)

本文

市長あいさつ(平成30年6月定例会)

記事ID:0044909 更新日:2018年6月4日更新 印刷ページ表示

 皆さま、おはようございます。

 本定例会の開会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

 本日、平成30年安曇野市議会6月定例会を招集させていただきましたところ、議員各位におかれましては、お忙しい中ご出席を賜り、厚くお礼を申し上げます。

 

 昨日開催されました、第4回信州安曇野ハーフマラソンにつきましては、天候にも恵まれ遠くは沖縄、北海道から、また、この大会がご縁でご結婚されました、シンガポールからのランナーをお迎えするなどハーフの部 男性3,824人、女性1,401人 計5,225人、ファミリーランの部、323組 702人 総勢5,927人の方々が初夏の安曇野を駆け巡りました。

 沿道の声援や市民ボランティアの皆様の他、関係された皆様の心からのおもてなしとご協力に改めて感謝を申し上げます。

 

 さて、議会の開催に当たり、市政の取り組み状況等について、主要施策を中心にその概略を報告させていただきます。

 昨年度、第2次総合計画が策定され、福祉やまちづくりなど、各分野における13の計画も更新されました。本年度は、この総合計画を中心とし、これら計画の実現を図る第1歩として重要な年となっております。

総合計画では、「北アルプスに育まれ 共に響き合う 田園産業都市 安曇野」という基本構想を掲げております。

 第1次総合計画から続く、この構想にさらに磨きをかけるため、前期基本計画においては、5つの重点施策を掲げておりますが、それぞれの着手・取り組み状況について報告させていただきます。

 

 まず、「健康長寿のまちづくり」に関する「あづみの健康体操」の普及による健康づくりです。

 市歌にあわせた健康体操を考案しましたが、この普及拡大のため、各種の団体やこども園児、小学生、高校生にも協力をいただき、DVDを本年3月に作成しました。

 本年度はこれの貸出を通じて、体操を通しての健康長寿のまちづくりの推進を目指してまいります。

 なお、この体操の動画は、すでに市のホームページやユーチューブから閲覧ができるようになっておりますので、ご覧をいただきたいと思います。

 

 次に、元気な高齢者を増やすため、昨年までの「健康長寿のまちづくり推進事業」の活動内容や補助金額の幅を広げた「アクティブシニアがんばろう事業」を今年度から開始しております。

 すでに申請受付も行っていますが、新規団体からの問い合わせ等も多く、地域での自主的な高齢者活動の高まりがより期待されるところとなっています。

 健康づくりにおけるスポーツ面では、『有森裕子』さんを「安曇野市スポーツ大使」に委嘱し、昨日の第4回信州安曇野ハーフマラソンの開会式前段で委嘱書をお渡しさせていただきました。

 安曇野市の魅力などの情報発信と市のスポーツ振興、市民の健康づくりへの支援に協力いただき、大きな成果を期待するところです。

 また、新総合体育館建設につきましては、3月に基本設計が完了し、本年度は実施設計、用地取得を進めております。

 実施設計の段階で、総合評価落札方式により施工業者を決定し、入札の不調リスクの回避と工期短縮、事業費の縮減を図り、平成32年度の完成を目指したいと考えています。

 介護保険事業では、平成30年度は第7期介護保険事業計画の初年度となります。計画に基づき、地域密着型サービスを始めとする介護サービスの充実を図ります。

 国民健康保険事業については、今年度、新たに国保健康ポイント制度を導入して、特定健診の受診率向上に取り組む所存であります。

 

 2つ目は、「活力に満ちた産業があるまちづくり」についてです。

 国内は高度経済成長期のいざなぎ景気を超える景気拡大と言われていますが、市内企業の大半を占める中小事業者は、労働力人口の減少や就職・転職希望者の大企業志向等による人手不足が深刻化し、更には経営者の高齢化や後継者問題などの経営課題に直面しており、経済の好循環を実感できない不透明感が漂っています。

 このため、市内企業の経済活動が持続的に継続できるための環境を整える準備を進めてきましたが、経済団体や金融機関と連携した事業承継相談窓口を6月6日に安曇野市商工会内に設けることができる運びとなりました。

 第三者への事業譲渡を考える事業者には国内最大の事業承継マッチングサービスを展開しているサイトへの登録を行い、譲り受け候補先を紹介できるシステムを構築するとともに、後継者がいないことから事業廃止を検討している事業者には、今後の事業展開についての相談機会を積極的に設け、支援してまいります。

 

 農業面においては、2つの朗報が4月に届きました。

 1つは、安曇野市・大町市・池田町の三市町合同で申請した「北アルプス・安曇野ワインバレー特区」が内閣府から認定され、3月31日付けで通知されたことです。

 これにより、ワイン醸造免許取得に係る最低醸造量が6,000リットルから2,000リットルに緩和され、小規模な施設でもワイン製造が可能となりました。

 現在、市内には2つのワイン醸造会社があり、明科の天王原地区の耕作放棄地を解消した9ヘクタール内にあるぶどう畑からも原料が供給されております。

 今後は、小規模でもワイン醸造が可能になることで、生産者自らのワイン製造への機運が高まることを期待しております。

 市といたしましては、生産者の要望をお聞きするなどして、6次産業化などの行政支援情報の提供をさせていただいているところでございます。

 

 2つ目は、安曇野地域の3つの酒蔵による共通ブランド日本酒「あづみの酒」の記者発表会が4月23日に行われたことです。

 これは地方創生推進交付金を活用した事業であり、安曇野市・池田町・松川村の輸出促進を担う各協議会と、「大雪渓酒造」、「EH酒造」、「福源酒造」の3つの酒蔵が連携して行っている取り組みであります。

 今後、3市町村の各協議会と3つの蔵では、シンガポール・台湾・マレーシア等への輸出に向けたPRを展開し、将来的には酒米の生産拡大につなげて行きたいと考えております。

 その他、農業面の取り組みでは、三郷やすらぎ空間施設の指定管理を今年4月から「株式会社 王滝」に開始していただいております。

 すでに、三郷小学校生徒のそばの種まきや、そばオーナーの募集を開始するなど、様々な事業に取り組んでいただいております。

 また、これらの農業体験事業は、「株式会社かまくらや」との連携により取り組んでおり、この連携により、安曇野産100%のそばをレストランのメニューに加えるなど、地産地消にもつながる取り組みになっております。

 

 さらに商工業、農業の両面に関わる2人の「地域おこし協力隊」を本年4月に任命しました。

 一人は「クラフトビールによる地域活性化」を、もう一人は「農家民泊の推進」を担ってもらっています。

 2人とも意欲のある隊員ですので、大きな期待を寄せているところです。

 なお、産業とは離れますが、協働のまちづくりを目指し、区の運営等をサポートする地域おこし協力隊員を6月1日に新たに2人、任命しました。

 以前から移住定住促進に携わる隊員がおりますので、隊員総数は5人となります。

 

 観光の振興策として2つの取り組みを報告させていただきます。

 1つ目は、観光客が市内を周遊しやすくし、滞在時間を増やしていただくため、観光協会が主体となり、シェアサイクルシステムを8月から試験的に稼働させることが決定となったことです。

 

 レンタサイクルは現在もありますが、このシェアサイクルシステムは、電動アシスト自転車を導入し、好きな場所での乗り降りを可能にするもので、観光客がより利用しやすくなると期待できます。

 なお、自転車活用推進法が施行され1年が経ち、国では自転車活用推進計画の策定も進められていますので、安曇野市としてもシェアサイクルの取り組みにとどまらず、自転車を活用したまちづくりを進めるため、庁内で検討に入りました。

 

 2番目は、JR東日本の誘客活動の一環として行われる「信州アフターディスティネーションキャンペーン」の「木曽路満喫号」運行にあわせて、篠ノ井線沿線の市村、関係団体が組織する「篠ノ井線松本地域活性化協議会」の事業として、各市村のPRを行うことです。

 

 木曽路満喫号は7月1日に運行されますが、明科駅でお出迎えをするとともに、その列車に乗り込み、各市村の観光地などを紹介するもので、新たな観光客の獲得などを図ってまいります。

 

 次の重点施策は「出産・子育て環境が充実したまちづくり」についてです。

 

 本年度からの新たなサービスとして、碌山美術館と北アルプスの山並み、近代美術館のバラをイメージしてデザインをした「オリジナル婚姻届」をご用意いたしました。

 希望する方には、オリジナル婚姻届けをご夫婦でお持ちいただき、記念写真を撮るサービスも行っているところでございます。

 

 また、オリジナル婚姻届と併せて、世界かんがい施設遺産に登録された拾ケ堰と残雪の常念岳の写真が表紙となっている「婚姻手続き早わかりブック」もお渡しをしており、好評を得ております。

 

 さらに、ジューンブライドの6月からは、婚姻届、出生届をされた皆さんに、それぞれ『結婚記念証』、『出生記念証』をお渡しするサービスも始めました。

 

 結婚記念証は、碌山美術館やバラをイメージしたデザインとし、私からのお祝いのメッセージも付けさせていただいています。

 出生記念証は本市の農産物を応援する妖精「あづみ~ず」をモチーフにしたデザインになります。

 

 次に、子育て世帯において、中々、減量できないごみとして「紙おむつ」がありますが、これに関する支援制度です。

 この4月から子育て支援の一環として、「紙おむつ」の排出に係る2歳未満の乳幼児1人につき1回限り、最大100枚の「市指定の燃えるごみ専用袋」を、養育者に交付する事業を開始致しました。

 市販の燃えるごみ専用袋には、1枚30円のごみ処理手数料がかかりますが、その手数料を減免し、家庭での負担を軽減する措置を行っています。

 

 次は認定こども園の状況です。

 昨年度着手いたしました「三郷北部認定こども園」は、3月に完成し、4月から新園舎を利用しての保育を実施しております。今後、旧園舎の解体を行い、跡地を駐車場として整備し、全ての工事完了は本年度末を予定しております。

 また、「たつみ認定こども園」については、起工式を4月13日に行い、本年度末の完成を目指し、建設工事に着手いたしました。

 さらに、増加傾向にある未満児保育へ対応すべく、民間事業者による「小規模保育事業所」を本年4月に新たに1か所を認可しました。

 現在、市内で3か所となりましたが、さらに増え続ける3歳未満児の保育需要に対応するため、本年度も2か所の公募、建設を促していくこととしています。

 当市の保育に関しては、恵まれた自然環境を最大限に活用し、「信州型自然保育」を積極的に展開しているところですが、本年、10月4日・5日には「子育てと教育を考える首長の会」の研究大会が、安曇野市で開催される予定となっております。

 この大会が本市の信州型自然保育の普及とアピールの場になるものと期待しております。

 

 次は、近年、保育施設や学校など福祉、教育現場での言語聴覚療法の充実が望まれるようになってきたことから、今年度から新たに言語聴覚士1名を子ども発達支援相談室に配置しました。

 言語聴覚障がいには、言語や発声・発音、聴覚、認知などの機能が損なわれて起こるコミュニケーションのつまずきなどがあります。言語聴覚士はその原因がどこにあるのか探り、子どもへの接し方の工夫や言葉を育てるため、遊びでのリハビリ、療育的トレーニング等を紹介していきます。

 人と言葉や気持ちを通わせることは大きな喜びであり、大切な欲求でもあります。言語聴覚士の配置により、言語聴覚の障がいを理解し、親子の気持ちに寄り添いながら伝え合うための手段を示し、その喜びを支えていきたいと思います。

 

 4つ目の重点施策である「豊かな人を育むまちづくり」の取り組みについて報告させていただきます。

 5月27日に「中学生海外ホームステイ交流派遣事業」の帰国報告会が行われました。

 この事業には、毎年多くの応募がありますが、平成29年度は14名の生徒を10日間の日程でオーストラリアメルボルンへ派遣いたしました。

 生徒たちはホストファミリーに温かく迎えられ、家庭的な雰囲気の中、生きた英語を学び、日本とは違った文化や習慣に触れることできたと感想を述べています。

 そして外から日本や安曇野をながめた経験は、ふるさと日本、安曇野の特徴や良さを再発見することにつながるものと期待しておりますので、本年も引き続き、事業実施を行います。

 次は協働のまちづくり、支え合い、助け合いの地域づくりの一環とし、安曇野市の景観とも関係の深い「里山」についてであります。

 手入れが行き届かず、放置されている里山をあるべき姿に再生し、元気な里山を取り戻すことを目指し、里山再生計画を策定していますが、現在、5つのプロジェクトを、山林所有者や市民、事業者の皆様方と一緒になって取り組んでおります。

 その一つとして「さとぷろ。学校」を5月に開校しました。

 市民の皆さんに楽しみながら森林の知識や技術を身に付け、様々な形で里山再生に取り組んでいただく受講生を募集し、11月までに現場視察や森林整備を行っていただく計画としています。

 

 5つ目の重点施策は、「防災力・減災力の強化に向けたまちづくり」などの住環境の整備についてです。

 コンパクトシティを推進するための計画である「安曇野市立地適正化計画」を2月20日に公表し、計画に基づく届出制度の運用を4月1日から開始しました。

 また、コンパクトシティ実現の具体策として、拠点集約型のまちづくりを進めるため、平成28年度から始めた「拠点地域等住宅購入費助成事業」につきましては、本年度、制度を拡充し、市外からの移住並びに未就学児がいる世帯に補助金を加算することとしました。

 これにより、立地適正化計画によるコンパクトシティの取り組み強化に合わせた対象地域への更なる居住誘導と、若い世代の移住促進を図ってまいります。

 

 防災面については、4月1日付けで地域防災マネージャーを採用し、危機管理課に配置しました。

 この制度は、平成27年10月に内閣府が導入した制度であり、資格は防衛省の課長補佐以上で、内閣府が発行する「地域防災マネージャー」の証明書を有する方になります。

 この度、採用した退職自衛官は、長年の勤務で培った防災・危機管理に関する知識・経験を有しており、自衛隊勤務時代に、日航機墜落事故の災害派遣や、東日本大震災派遣隊の後方支援など、数多くの災害派遣経験があり、緊急事態発生時の対応など、市の防災対策の即戦力として期待しております。

 また、「安曇野市の地盤と地震動に関する調査」の委託契約を、5月1日に信州大学と締結しました。

 この調査により、糸魚川-静岡構造線断層帯の地震はもちろん、松本盆地東縁断層並びに、並走する伏在断層で発生するマグニチュード6~8クラスの地震が発生した場合、震度階級ではなく、どの地域が揺れやすいかを、色の濃淡で示すことが可能になりますので、この結果を平成32年度に改定する防災マップに反映させる予定です。

 次に、本年3月に「安曇野市災害廃棄物処理計画」を策定いたしましたが、この計画は、今後、発生が予想される大規模災害による被害を抑止、軽減するための災害予防及び発生した災害廃棄物等の処理を適正かつ迅速に行うための応急対策、復旧・復興対策を円滑に実施するための体制構築を策定することを目的としたものです。

 この計画により算出された最大災害規模による想定で、安曇野市内全域から排出される災害廃棄物の推計量は、地震による災害で約38万8千トン、水害で約3万7千トン、避難所生活ごみが日量6.1トン、災害廃棄物の必要な仮置場の面積が、約9ヘクタールとなっています。

 具体的計画には、こうした状況に対応するための必要事項などが盛り込まれていますので、今後、この具体策に沿った準備を進めます。

 

 道路、住環境の整備についてですが、都市計画道路「吉野線」は、平成27年度から国の交付金を財源に、用地・物件補償を進めています。

 先日、交付金の配当を受けたところ、昨年に比べ交付率が良いことから、本年度の計画を修正し、本吉町交差点から豊科高校までの歩道設置工事を実施して、歩行者の安全確保を図るための関連予算を計上していますが、県事業と調整しながら、早期完成を目指します。

 

 水道事業においては、豊科・穂高・三郷地域において、市の指定避難所への給水確保を目的として、管路布設替えによる耐震化工事を実施して参ります。

 下水道事業では、汚水処理施設の統廃合に係る委託業務結果が報告され、明科地域の汚水処理は、犀川安曇野流域下水道へ統合することが、長期の経営上では有利であるとの方向性が示されました。

 これを受け、県などの関係機関との協議を行うなど、具体化に向けた取り組みに着手しました。

 

 以上、重点施策の取り組み状況について報告させていただきましたが、諸事業の財源となる「ふるさと寄附」について述べさせていただきます。

 平成29年度のふるさと寄附は、その件数は4,322件、寄附額は8億8,875万5,000円となりました。

 前年度と比較しますと、件数で869件の増、寄附額で7,388万1,000円の増額となりました。

 

 本年度のふるさと寄附については、返礼品割合を3割以下とし、資産性の高い返礼品の転売の問題につきましては、返礼品の約93%を占めるパソコンへ転売防止シールを添付する措置を講じることにしました。

 本市が返礼品として扱っているのは、「メイドイン安曇野」であり、本市を全国に周知・発信するとともに、地域産業の活性化と雇用対策に大きく貢献する産品ですので、国が推進する「まち・ひと・しごと地方創生」に合致するものと考えております。

 本年度も安曇野市の良さを紹介しながら、多くの寄附をいただき、本市の目指すべき将来都市像を実現するための貴重な財源としていきたいと思います。

 

 最後に平成31年春に開催される、第36回全国都市緑化信州フェア『信州花フェスタ2019』について報告させていただきます。

 この度、開幕一年前に合わせ、フェア推進室では4月21日に開幕1年前セレモニーを、市においては4月26日に、庁舎1階東側ロビーにて、議会代表の出席をいただきながら、カウントダウンボード設置のセレモニーを行いました。

 また、5月14日には市民の皆様から、里山をイメージした花や野菜の花壇を設置いただいております。

 安曇野市としては、「おもてなし日本一」を目指し、市民の皆さんとともにこのイベントを盛り上げていきたいと思います。

 さて、本定例会に付議を予定している案件は報告事項15件、議案13件となります。

 議案については、条例関係7件、補正予算2件、その他4件で、一般会計の補正予算については、穂高南小学校の長寿命化事業における耐震化の再診断、追加の補修が必要になったことなどによるものになります。

 

以上、よろしくご審議いただきますようお願いします。

皆さまのご意見を
お聞かせください

お求めの情報が充分掲載されてましたでしょうか?
ページの構成や内容、表現は分りやすかったでしょうか?
この情報をすぐに見つけられましたか?