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雪形
雪形(ゆきがた)とは
春を告げ 農作業の目安ともなる 自然からのサイン
雪形(ゆきがた)とは、山肌の残雪やそこから覗く岩肌などの形を、人物や動物などの形に例え名前が付けられたものです。
蝶ヶ岳や白馬岳など、雪形の名前が山の名前の由来となったものも少なくありません。
また、昔の人々は、この雪形を種まきや田植えなどを行う時期の目安として、生活に取り入れていました。
ネガ型 と ポジ型
雪形の現れ方として使う表現です。
[ネガ型]…雪解けに伴い現れる岩肌の形で作られる雪形
[ポジ型]…残雪(雪の白い部分)の形で作られる雪形
安曇野市で見ることができる雪形
白い仔犬 (東天井岳)
安曇野市明科の限られた場所からしか見えないが、非常にくっきりと白い仔犬が現れる。 [ポジ型]
- 雪形が現れる山 東天井岳 南東面
- 見える場所・時期 安曇野市明科(押野地区) 6月中旬から下旬
常念坊 (常念岳)
袈裟を着たお坊さんが、徳利を下げているような形で、安曇野から見える最もポピュラーな雪形。 [ネガ型]
- 雪形が現れる山 北アルプス前常念岳東面
- 見える場所・時期 安曇野市豊科から穂高一帯・長峰山 3月下旬から4月中旬
万能鍬 (常念岳)
前常念岳の東面に、春農作業の始まりを告げる万能鍬が現れる。 [ポジ型]
- 雪形が現れる山 北アルプス前常念岳東面
- 見える場所・時期 安曇野市豊科から穂高一帯・長峰山 5月中旬から下旬
蝶 (蝶ヶ岳)
蝶ヶ岳に羽を大きく広げた蝶が、くっきりと浮かぶと、いよいよ里は初夏を迎える。 [ポジ型]
- 雪形が現れる山 北アルプス蝶ヶ岳南端の東面
- 見える場所・時期 安曇野市豊科から穂高一帯・長峰山 5月上旬から6月上旬