本文
【別冊】安曇野市公民館報
【お詫びと訂正】
7ページ 写真のキャプション
誤 「伐採後の植林の様子(明科・宮中区)」
正 「被害木を燃料にする薪ボイラー(長峰山・天平の森)」
36ページ 2月1日現在の男性人口の増減
誤 「-18」
正 「+18」
以上、お詫びして訂正致します。大変失礼致しました。
PDFについては訂正済みです。
小さな鬼さん 2月3日 豊科南部保育園 節分
市内では平成18年度以降、明科・豊科地域の東山地域を中心に松くい虫の被害が深刻な問題となっています。松くい虫被害の現状と市の取り組みをお知らせします。
市では、合併前の平成12年度に松くい虫の被害が市内で初めて確認されてから、被害地域において被害木を駆除(伐倒くん蒸および破砕処理)し、防除を推進してきました。しかし、松くい虫被害は年々増え、平成18年度には前年比5・3倍と激増し、その後も増え続けています。 特に明科地域に被害が集中し、今まで行った駆除量の約8割を占めています。その中でも、押野山をはじめとする川西地区(明科七貴・明科南陸郷)、生坂村と隣接する生野地区(明科東川手)については特に被害が深刻になっています。(左ページグラフ1)
また、個人宅や地域の神社、寺の敷地内にある松でも松くい虫被害が報告されています。松くい虫被害の拡大を防ぐためには早期発見・対処が重要です。松の異常を発見したら三郷総合支所内耕地林務課にご相談ください。
松くい虫被害とは「マツノザイセンチュウ」(以下、線虫)という、北アメリカ原産の線虫が原因で松が枯れることを指します。この線虫は、成虫でも体長は1ミリほどの大きさで、日本へは北アメリカからの輸入材と一緒に入ってきたと考えられています。この線虫が健康な松の幹で爆発的に増えることで、松が水を吸い上げられなくなり、枯れてしまいます。
この線虫を松に運ぶのがマツノマダラカミキリ(以下、カミキリムシ)です。このカミキリムシは、線虫で弱った松の幹に卵を産みます。ふ化した幼虫は松の幹を食べ成長し、さなぎになります。その際、移動手段を持たない線虫は、カミキリムシのさなぎの体内に集まることで羽化したカミキリムシの成虫と共に健康な松に移動します。カミキリムシが松の新芽を食べる際に、線虫はその松に移り同じように増えることで再び松を枯らします。
松を守るには、媒介者となるカミキリムシの「駆除」や、健康な松には薬剤を施し、枯れないように「予防」することで線虫の被害拡大を食い止めることが重要です。市が取り組む具体的な方法を紹介します。
地上からスパウター(特殊散布機)で薬剤を散布し、媒介者となっているカミキリムシを駆除します。市内では、市民の憩いの場所となっている穂高・権現宮マレットゴルフ場内5・5ヘクタールに散布しています。周囲の薬剤散布をしていない松林と比べると枯れる木が少なく薬剤の効果が出ています。
高所作業車からラジコン操作により無人ヘリコプターで薬剤散布します。本年度は豊科・大口沢区内のきのこ山25ヘクタールに散布しました。
健康な松に冬期の2月ころ薬剤を注入することで線虫の侵入を防ぎます。
樹幹注入剤は、薬剤にもよりますが最低5年間は効果を発揮すると言われています。現在の松くい虫対策としてかなり有効な対策ですが費用が高価であることから、その対策の範囲は限られています。
市では市民の皆さんなどを対象とした樹幹注入講習会も行っています。このほか市民の皆さんなどに理解を深めてもらうため「協働のまちづくり出前講座」でも市の松くい虫対策についてメニューとして取り扱っています。
被害木を切り倒し、1・5メートル程に玉切り、薬剤をかけビニールシートで包み、くん蒸することでカミキリムシの幼虫やさなぎを駆除します。
これまでは景観に配慮して生分解性シートを利用していましたが、劣化が早く、くん蒸効果が失われる危険があるため、平成24年度からはビニールシートを使用しています。
被害木を細かく砕いてチップにしてカミキリの幼虫やさなぎを駆除します。
アカマツの間伐地においては、林内に放置されるアカマツ残材にカミキリが産卵する可能性があるため、破砕機によりチップにし産卵を防止しています。
破砕したチップは林内の作業路に敷きならし有効利用しています。
被害木を切り倒し玉切りにし、枝も含め焼却することで木の中にいるカミキリムシの幼虫等を駆除します。
市では、激増する松枯れへの対策として主に枯れた松の処理対策をしてきました。伐倒くん蒸および破砕処理などの費用は、平成24年度で約6,600 万円掛かっています。
長峰山から光城山へ続く林道長峰線・光城山線の沿線には、松くい虫被害木をくん蒸処理し、ビニールシートで被覆されたアカマツのくん蒸済み材が放置されています。市では、景観や落木等による事故防止のため、3月からこのくん蒸済み材を搬出します。作業中は、林道の片側通行などにご理解とご協力をお願いします。
なお、搬出したくん蒸済み材については、天平の森の薪ボイラーの燃料やベンチ、プランター等に有効活用します。
これまで市では、主に枯れた松の伐倒処理をしてきました。しかし、被害の多い地域では効果が表れない上、枯れた松のすべての処理ができない状況です。そこで新たに5つの基本戦略を定め、防除対策に取り組んでいます。
被害の多い東山地域では、山林所有者や市民などが参加し「東山地区松くい虫被害対策協議会」を設立し、守るべき松林を定め、地域一体となった対策を検討し、具体的な防除を推進しています。また、激害地域では、地区実施委員会を設立し、次代につなげる健全な里山の再生と保全を目指し取り組んでいます。
松がなくなることで支障が生じる林(まつたけ山、景観、災害危険箇所など)で地域に合った防除を進めています。
有人(無人)ヘリコプターで健康な松に薬剤を散布し、松に飛来したカミキリムシを駆除します。
松くい虫被害木を含めた樹木を伐採し、森林の健全化を図るために整備を推進します。
被害の拡大を阻止するため、まつたけ山などの守りたい松林のまわりのアカマツ等を皆伐(すべて伐採)し、松以外の樹種に変えることにより、カミキリムシの飛来による伝染を防ぎます。市内では、平成22年度に明科宮中区で約3ヘクタールの樹種転換を行っています。
近年では皆伐があまり行われていないため、住宅付近では地域住民の理解や十分な地元調整が必要です。
更新伐(※)は、被害木を含めたアカマツを7割以上伐採し、一部の健全な木を残しながら他の樹種に更新させ、健全な里山へ再生します。伐採後の植栽については、天然更新、植栽どちらでも対応ができます。くん蒸処理から更新伐に変えて対応することにより、被害木の処理と里山の再生を推進します。本年度は明科七貴、明科南陸郷で行っています。
※更新伐 平成24年度から始まった新しい森林整備の補助事業。複層林造成や広葉樹林化を進めるため、不用木や不良木を取り除いたり搬出したりします。
松くい虫被害材などの伐採木を有効活用します。身近に活用できる薪については、市では里山の再生を図るうえで最も有効な手段と考え、長峰山・天平の森などに薪を熱源とするボイラーを導入し、今まで利用できなかった被害材や伐採木を活用しています。
また、昨年建て替えた長峰山の展望台にも被害木を一部利用しています。
市民の皆さんを対象に松くい虫被害の現状や、地域一帯で松くい虫対策を考えてもらおうと樹幹注入などの防除技術の講習会を行っています。
また、地域で活動するグループと協働し、被害材の活用や、カミキリムシの天敵であるアカゲラの巣箱作りなど行い、市民や子ども向けに被害について周知を行っています。
現在、個人宅の庭や神社、寺などの被害木については市が処理を行っていますが、平成27年度からは新たに補助制度を設け、松を所有する皆さんに被害木処理について協力をお願いする予定です。
市では、地域や市民の皆さんと協力しながら松くい虫被害対策を行い、安曇野らしい風景の一つである里山の再生に取り組んでいきますので、お困りの場合は相談ください。
問三郷総合支所内耕地林務課 電話77・3111代表ファクス77・6060
更新伐事業モデル地区で対策に取り組む皆さんに聞きました
中村地区里山更新伐実施委員会
委員長 遠藤宏一さん(明科・南陸郷区)
南陸郷区の中村地区では、押野山北部の荒廃した里山の再生に向け、総合的な取り組みを平成22 年度から始めました。
現在、市の里山整備更新伐事業モデル地区の一つとして、10 ヘクタールで7 割以上の搬出間伐を進めています。また、間伐材などを製材用材や合板材、薪、紙パルプ材などの用途に県内外へ提供しています。これまで地域ぐるみで集落営農組織の法人化を進め、国や県と協働しながら平成23 年度には60 ヘクタールで3 割間伐整備し、獣害防護用電気牧柵を2 キロメートル自力設置などに市内の他地域に先駆けて取り組みました。今後は、地域の子どもたちも参加し、30 年間荒廃して失われていた里山を健全に再生し次代に引き継いでいければと願っています。
下押野区 区長 下里博義さん(明科・下押野区)
区内の押野山の松くい虫被害は平成22 年ころから急激に進み、他の防除策もないため、平成24 年から市の更新伐事業モデル地区の一つとして区も協力しながら取り組んでいます。更新伐では、ほとんどの松を伐採しますが、幸いにも80 人いる山林所有者の理解もあり、これまで約20 ヘクタールの山林が伐採されています。
伐採後の山の再生には、何年もの時間が掛かります。山林所有者以外の区民の理解や更新伐実施委員会の組織力強化、伐採による土砂災害などへの防災対策をはじめ課題もありますが、押野山の再生に向け地域全体で取り組んでいきたいと思っています。
安曇野市の観光が目指している「安曇野暮らしツーリズム」。
市民の皆さんのご協力をいただきながら、来訪者に安曇野らしい暮らしや生き方を伝え、交流を通じて暮らしや生き方をさらに輝かせることが狙いです。
安曇野市には、湧水などの豊かな自然環境、美しい農村景観、歴史や文化、芸術などがあり、昨年度、安曇野市には延べ363万人もの人々が訪れています。
市は昨年3月、「安曇野市観光振興ビジョン」を策定。観光振興の意義を、観光関連事業者だけでなく、市民の皆さんや他産業などとの連携のもと、市全体を豊かにすることとしてとらえました。そして、そのキーワードとして定めたのが「安曇野暮らしツーリズム」です。
安曇野の風土は、日本の原風景・心のふるさとといわれています。市観光振興ビジョンの策定検討委員会では、来訪者に一番伝えたいこととして、自然と共生し、農のある景観と地産地消による豊かな食生活、文化や芸術に触れ、みんなで協力しあって暮らしていくという「安曇野らしい暮らしぶり」だと考えました。そして、安曇野の暮らしに大きくかかわり、代表的な地域資源でもある「水」、「農」、「歴史・文化、芸術」をテーマに戦略プロジェクトを設定しました。今後、この3つのテーマを基に具体的な取り組みを進めます。
市民の皆さんが安曇野の地域資源にふれ、暮らし続けたいと思えるまちづくりに取り組むことは、来訪者をひきつけ、豊かな旅を提供することにつながります。そして、来訪者との交流は、私たちの暮らしをさらに輝かせることに結びつかねばなりません。市では、皆さんと共に、この仕組みづくりに取り組みます。
市観光振興ビジョンの詳細は、市ホームページ、市内図書館で閲覧できます。
各施策に計画的に取り組むため、市観光振興ビジョンでは以下の数値目標を指標としました。なお、現状数値の把握ができていない項目は、今後、必要な数値を把握し、目標数値を設定していきます。
市では、観光拠点となる施設やエリアの整備を計画的に進めます。
今後予定されている主な整備事業を紹介します。
「安曇野暮らしツーリズム」の実現のためには、市民の皆さんをはじめ、観光関係団体の皆さんなど、さまざまな立場からの取り組みが不可欠となります。
そのような中、市では部局間の連携を図りながら、必要な財政措置を講じ、観光振興の拠点となる施設やエリアを計画的に整備します。
整備は大きな二つのエリアに分けて、計画しています。
一つは市の北部に位置し、安曇野の豊富な水資源を有する地域です。この地域は都市再生整備計画による「安曇野水辺の里地区」として整備が計画されています。もう一つは、市の南部に位置する地域で、北部に集中している観光の動線を、より長く滞在できる仕組みにするために整備を計画しています。
安曇野暮らしは、北アルプスの恵みである「水」によって作られ、支えられています。上図の地区は来訪者が多い地域であり、自然環境がより身近に感じることができる拠点整備を目指します。
具体的には、水を感じる空間の拠点として、三角島、自然体験交流センターせせらぎ、安曇野の里、万水川の各周辺の整備。来訪者の回遊性を高める基盤整備として穂高駅前周辺。西山山麓の観光拠点として、平成27年にオープン予定のしゃくなげの湯周辺の整備を計画しています。
また、市の南部に位置するエリアは、三郷スカイラインに富士山の見える展望台の新設、登山道の整備を予定しています。
この整備は、大滝山登山道から、蝶が岳や徳本峠に向かう登山道を含めた基盤を整備するものです。この整備を皮切りに、 南部エリアの魅力を発信し、周遊型観光の促進を図ります。
水辺の里の拠点整備は、平成26から30年にかけて実施する予定です。三郷スカイライン展望台は平成26から 27 年にかけて整備をします。
問穂高総合支所内観光課(電話82・3131代表ファクス82・6622)
山岳観光は、アルプスを背景にしている安曇野だからこそできる取り組みだといえます。主要な登山道が複数あり、周辺には天然温泉を有する宿泊施設があるなど、その条件にも恵まれています。三郷スカイライン・展望台を整備することで、滞在型山岳観光を推進します。また、周辺地域は「リンゴ」を中心としたグリーン・ツーリズムにも取り組んでいる地域です。
将来的には幹線道路などのインフラ整備を計画し、南部エリアからの交流人口の拡大にも取り組んでいく計画です。
市では国民健康保険に加入している皆さんを対象に、精密健康診断(人間ドックまたは脳ドック)を受診する場合の経費を助成しています。
助成対象者は次の条件を満たす人です。
契約医療機関とそれ以外では助成方法が異なります
人間ドックまたは脳ドックを実施しているすべての医療機関が助成対象です。
受診日のおおむね1カ月前から前日までに各総合支所市民福祉課で助成申請をしてください。4月以降に受診する人は、3月3日(月曜日)から申請を受け付けます。
持ち物
助成方法は、次のとおり市と医療機関との契約の有無によって異なります。
市と契約する医療機関(表2)で受診する場合は、申請時に交付を受けた「助成券」を受診時に提出します。検査費用と助成金額との差額を医療機関の窓口で支払います。検査結果は、医療機関から直接、市へ送付されます。
市と契約していない医療機関で受診する場合は、検査費用を医療機関の窓口で全額支払います。後日、各総合支所市民福祉課で助成金請求を行います。
持ち物
請求後、おおむね1カ月から2カ月後に助成金を指定口座に振り込みます。
問穂市民課国保年金担当(電話82・3131代表ファクス82・6622)
4月1日から消費税率が5%から8%に引き上げられるのに伴い、市水道料金・下水道使用料を改定します。本市においても、水道料金・下水道使用料の増税分を利用者の皆さんにご負担いただくことになります。
新料金は、消費税率引き上げに伴う経過措置が適用されるため、水道料金は本年7月請求分から、下水道使用料は8月請求分からとなります。利用者の皆さんのご理解とご協力をお願いします。
問豊科総合支所内業務課 電話72・3111 代表 ファクス72・3176
「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律」により、消費税法の一部が改正されました。主な改正内容は次のとおりです。
問松本税務署 電話32・2790(自動音声案内)
国税庁ホームページ「消費税法改正のお知らせ(社会保障と税の一体改革)」をご覧ください。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/shohi/kaisei/201304.htm<外部リンク><外部リンク>
消費税価格転嫁等総合相談センター
次の問い合わせについて、電話または問い合わせフォームにより受け付けます。
電話0570・200・123 受付時間:平日午前9 時から午後5 時まで (平成26 年3 月・4 月は土曜日も受付)
平成25 年中に収入がない人でも、次に該当する場合はお早めに申告をお願いします。
※市県民税の申告書は、各総合支所地域支援課窓口または市ホームページから入手できます。
市県民税に関する問い合わせ 豊科総合支所内市民税課(電話72・3111 代表 ファクス72・8340)
所得税に関する問い合わせ 松本税務署(電話32・2790)(自動音声案内)
次回発行…お知らせ版3月5日(水曜日)
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