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開館5周年を記念し、文書館が収蔵する古文書等の「地域資料」の中から、代表的な資料を紹介するとともに、地域資料調査の歩みを振り返ります。
日 時 令和5年9月14日木曜日から12月28日木曜日まで
午前9時から午後5時まで
休館日:土曜日、祝日
場 所 安曇野市文書館1階閲覧コーナー
費 用 無料
令和5年安曇野市文書後期企画展チラシ [PDFファイル/1.43MB]
※11月19日の研究発表会は、正しくは「文書館講座」です。訂正してお詫びします。
安曇野市では、平成21(2009)年度から安曇野市域に関する古文書等の「地域資料」の調査・整理作業を進めています。今年で14年目となり、古文書をはじめ、絵図や古写真、映像資料など多くの資料が文書館に収蔵されています。これらは、市内外の多くの方から寄贈・寄託していただいたもので、整理・保存後、文書館収蔵資料として公開しています。
←展示の様子
(1)地域資料とは
安曇野市文書館では、個人、法人、団体等が所有する文書、刊行物その他の記録を「地域資料」と呼んでいます。これらの資料は、寄贈もしくは寄託、又は購入により収集しています。
(2)地域資料の種類
地域資料には、古文書や絵図、古写真など、その種類は多岐にわたります。当館では、文書の形態を34の項目に分けて目録を作成しています。
例)紙、写真、横帳、縦帳、絵図・地図、罫紙、和綴じ、巻子 等
←地域資料の種類
安曇野市では、平成21年度から地域資料の調査活動が始まりました。穂高交流学習センター「みらい」に設置された地域学習室の専門職員が地域の歴史に関する問い合わせに対応するほか、日常業務として地域資料の整理を始めました。
整理作業は、保管場所の確保ができなかったため、古文書を1点1点撮影して返却するというやり方で行われました。そして、その写真をもとに穂高古文書勉強会(現在の安曇野古文書勉強会)の方々に目録用のデータ(資料名、年月日、出所・・・等)をとる作業をしていただきました。
作業の成果は、古文書目録としてまとめられています。
←古文書目録
文書館が開館してからも調査活動は引き続き行っています。文書館が開館したことにより、地域資料の保管場所(書庫)ができたので、今は返却を前提にせず、なるべく寄贈・寄託を受け入れています。
市内にある文書資料を1か所に集約することにより、旧5町村の境を超えた、横断的な調査・研究ができるようになりました。集められた資料は今後、展示や市誌編さん事業などに活用されます。
文書館収蔵資料の中から代表的な資料を紹介します。
文書館の収蔵資料の中には、安曇野市の有形文化財に指定されている資料があります。市教育員会が原本を所有しているもの、原本または画像データを寄託していただいたものがあります。
・松澤求策関係資料
・等々力孝志家文書
・満願寺文書
・大庄屋関氏文書
・潮神明宮の日岐盛直神田寄進状
←松澤求策関係資料(複製)
文書館にある地域資料の大半が「古文書」と呼ばれるものです。江戸時代に生きた人々が、日々の暮らしの中で起こった様々な出来事を記録するために書かれたものばかりです。
・藤森家四家の文書
・矢花家文書
・松岡家(太田屋)文書
絵図は、言葉だけでは伝わらない現場の状況を空中から見た様子を思い浮かべながら描かれています。
・筑摩県管轄信濃国安曇郡拾ヶ堰絵図
文書館では古文書や公文書などの「文書」のほかに、写真や映像資料も収集・保管しています。写真や映像資料も過去の安曇野市の姿を映した貴重な資料の1つです。過去の風景・行事・災害などの様子が写ってる写真がありましたら、ぜひ文書館へご一報ください。
文書館は、市域にゆかりのある先人たちの顕彰の役割を担っており、穂高出身の松澤求策や清澤洌、会田血涙、堀金出身の臼井吉見、豊科出身の飯沼正明など、ゆかりの人物に関する資料も収集対象としています。
・上原良司資料
・清澤洌資料
・会田血涙資料と『信濃不二』
・務台理作資料
・井口喜源治記念館資料
・臼井吉見関係資料
・千国安之輔氏資料
←『暗黒日記』(複製)・『信濃不二』(複製)
令和5年10月に安曇野市文書館は、開館5周年を迎えました。
文書館に収蔵されている地域資料はどれも、それぞれの家に伝来し、大切に保管されてきたものです。文書館ではこれらの資料を受け継ぎ、後世に残すために今後も活動していきます。
*下記の講演会・講座は終了しました。
文書館で配布資料や記録DVDをご覧いただけます。
安曇野市域やその周辺には、観音霊場として信仰を集めた寺や堂が点在していました。
文書館が収蔵する古文書や現地の様子から、江戸時代の安曇野の里山に展開された観音信仰のあり様を探ります。
日 時 令和5年9月24日(日曜日) 午後1時30分から午後3時まで
講 師 逸見 大悟(市文化課職員)
*文書館に記録DVDがあります。
国文学研究資料館の西村慎太郎氏を招き、民間所在資料の保存を行う意義について、県内で行った資料調査の事例を交えながら、お話しいただきます。
日 時 令和5年10月22日(日曜日) 午後1時30分から午後3時まで
講 師 西村 慎太郎 氏(国文学研究資料館)
*『安曇野市文書館紀要第5号』に講演記録を掲載しています。
享保10年(1725)7月松本藩城主水野氏が江戸城で刃傷事件を起こし改易され、翌年戸田氏が入封しました。この経過を山口家文書と文書館所蔵文書により追うことで、この事件が在方(郡下村々)に及ぼした影響について明らかにします。
日 時 令和5年11月19日(日曜日) 午後1時30分から午後3時30分まで
講 師 丸山 潔(文書館職員)
*文書館に記録DVDがあります。
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