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令和6年度安曇野市文書館後期企画展「小説『安曇野』完結50周年企画「邂逅」」

記事ID:0117638 更新日:2024年9月20日更新 印刷ページ表示

後期企画展「小説『安曇野』完結50周年企画「邂逅」」

 令和6年は、臼井吉見の小説『安曇野』が完結50周年を迎える年です。今回の展示では、臼井吉見と親交のあった著名人の書簡や葉書をもとに、「安曇野」の名を広めるきっかけをつくった臼井の人となりを紹介します。 

※資料展示は、安曇野市文書館と臼井吉見文学館の2箇所で開催しています。是非、両館をご覧ください。

期 間  令和6年9月8日(日曜日)から12月27日(金曜日)
令和6年度後期企画展チラシ     午前9時から午後5時まで
     休館日:土曜日、祝日

場 所  安曇野市文書館1階閲覧コーナー

費 用  無料

令和6年度後期企画展チラシ [PDFファイル/3.35MB]

展示内容 ・関連講演会・講座

展示内容

 昭和39(1964)年7月「中央公論」921号に「安曇野(あずみの)新連載」として世に出た小説『安曇野』は、ハードカバー版となって昭和40(1965)年6月10日に第一部が筑摩書房から発刊されました。そして最終巻となる第五部が昭和49(1974)年5月31日に発刊されてから、今年で50年を数えます。
 臼井が著した小説『安曇野』は、臼井自身が生き方の根本とした「出会いと対話」を具象化した作品です。「安曇野」の名を全国に広めるきっかけをつくった臼井が紡いできた世界を再確認する機会としましょう。​

 また、今回の企画展では、文書館において小説『安曇野』の生原稿の展示を行います。さらに臼井吉見文学館では、初公開となる原稿6篇の展示を行いますので、併せてご覧ください。​

文書館での展示の様子  臼井吉見文学館展示の様子

↑小説『安曇野』生原稿            ↑臼井吉見文学館での展示の様子

1 小説『安曇野』の誕生

 『臼井吉見集』(全5巻)に掲載されている臼井の総随筆数は295本になります。その中で『安曇野』執筆までの随筆数は、239本を数えます。昭和39(1964)年、59歳となった臼井が、近現代の日本を映した歴史小説『安曇野』を執筆した基盤は、充分にあったということです。
 「中央公論」昭和39(1964)年7月の初掲載から翌年4月まで、この10カ月の間に第一部、約1000枚を書き上げています。臼井が教師時代に教え子に伝えた言葉のひとつに「滾々汨々」*(こんこんこつこつ、こんこんいついつ)があります。筑摩書房の仕事に区切りをつけた臼井が、満を持して小説を書き始めます。次から次へと言葉が湧いてきたことと思います。(* 言葉が湧水の様に湧き上がってくる様子のこと)

展示の様子  小説『安曇野』生原稿の展示

2 臼井と紡ぐ

 令和3(2021)年4月増澤フユミさん(臼井の二女)から臼井吉見宛書簡36点と葉書67点の安曇野市教育委員会への寄贈を受けました。これらの資料を用いて、臼井の親交(紡ぎ)の一端を紹介します。

臼井吉見宛て書簡・葉書の展示 ←臼井吉見宛の書簡・葉書

教え子と紡ぐ

 東京帝国大学国文科を卒業後、高崎連隊での軍生活を終えた臼井は、昭和6(1931)年福島県双葉中学校に勤務します。以降昭和18(1943)年東京女子大を退職するまで国語教師として教員生活を送ります。教え子との親交の様子を紹介します。

作家と紡ぐ

 吉村昭、永井路子、川端康成、火野葦平らの書簡・葉書から、臼井との親交の様子を紹介します。

3 出会いと対話の世界

 臼井吉見文学館は、平成3(1991)年7月12日臼井の命日に竣工となりました。建設のきっかけは、平成元(1989)年9月堀金村村議会での猿田國夫村長の答弁から伺うことができます。
 現在、文学館では、友の会(平成19年2月設立)を中心に毎月6講座の研修会(読書会)が開かれています。また友の会設立の前、平成元(1988)年からスタートしている「『安曇野』を読む会」は、36年目を迎えます。文学館立ち上げの答弁で猿田村長が語った言葉通り、臼井を通して勉強(出会いと対話)する仲間が育っています。そのランドマークとして臼井吉見文学館はあります。

臼井吉見文学館展示の様子2 ←「平成元年会議録 堀金村議会」(臼井吉見文学館で展示)

4 50年の時を超えて

 「からだを動かし、頭を働かせ、心に感ずる」この言葉は、昭和43(1958)年臼井の「人間の條件」と題した「長野市立三輪小学校PTA講演会記録」にあり、安曇野市の教育大綱にも記されています。また、令和6(2024)年7,8月の長野県立歴史館の展示動線の最後に臼井吉見が登場しました。さらに、  令和6(2024)年8月29日岩波書店から『丸山眞男集別集第五巻』が刊行され、続補遺のなかに「「安曇野」完結祝賀会における丸山東大教授のメッセージ」が紹介されています。
​ 小説『安曇野』完結50周年の年に、臼井の言葉が注目されたり、長野県立歴史館企画展や『丸山眞男集別集』の完結編に臼井が取り上げられたりしています。臼井からの今を生きる私たちへのエールと考えたいと思います。

関連講演会・講座

※手話通訳・要約筆記については、各会開催日の2週間前までにご相談ください。

【内容を変更して行います】​
講演会「歴史小説『安曇野』考 ーその芸術、文化交流史の時空間を読むー」

※講師の山崎一穎氏がご逝去されたことに伴い、下記のとおり内容を変更して行います。
 楽しみにされていた皆様には大変申し訳ございませんが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

【変更後】

 演題  「森鴎外研究者 山崎一穎氏を悼む 小説『安曇野』に見る川井訓導事件」
 講師  平沢重人(安曇野市文書館長・臼井吉見文学館長)

(1) 日時 10月20日(日曜日) 午後1時30分から午後3時(開場 午後1時)
(2) 場所 堀金公民館講堂
(3) 講師 山崎 一穎 氏(跡見学園女子大学名誉教授、森鴎外記念館館長)
(4) 申込 9月24日(火曜日)から電話、Fax、電子メールで

​講座「臼井と紡ぐ」

(1) 日時 9月15日(日曜日) 午後1時30分から午後3時(開場 午後1時)
(2) 場所 堀金公民館講堂
(3) 講師 平沢 重人(安曇野市文書館・臼井吉見文学館館長)
(4) 申込 8月27日(火曜日)から電話、Fax、電子メールで

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